イングリッシュガーデン紀行

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12月(December)

今年もこの1ヶ月で終わり・・・

もうすでに、冬苗にお庭やコンテナが変わり、パンジーやビオラでにぎやかになっているころでしょう!

12月はなんといってもクリスマス!イギリスでのクリスマスは本当に質素で、街中も東京のような賑やかさはありませんでした。

12月になると、町の八百屋さんや花屋さんの店頭にクリスマスリースが出始め、ガーデンショップはもみの木がたくさん立ち並びます。

特に郊外の大きなガーデンセンターにはもみの木並木ができるぐらい!!!

そして、切花では必ずこの時期になると出てくるのが、ヤドリギ(Mistletoe)。

このヤドリギを高い場所に飾り、その下でカップルがキスをすると結ばれるというロマンチックな言い伝えがあるようです!

この時期になると、朝晩はロンドンでも氷点下になることも多く、ガーデンは立ち枯れしたあじさいがまだなおドライフラワーとなりアンティークピンクを保ち、グラスはブロンドカラーに染まり、その上に朝は霜をはり寒いながら美しい”ウィンターカラー”を作り出しています。

日本との大きな違いは、芝でしょうか?!

日本の高麗芝は、冬は枯れてしまい、茶色く変色しますが、イギリスの芝はグリーンを保ちます。

いい状態ではありませんが、この色があるだけ、風景は随分ちがいます。

そしてクリスマス当日! 町のすべての業務はストップします。電車・バス・デパート・スーパーマーケット・商店・銀行・・・

なので車以外で出かけることはできず、おうちで家族・親戚が集まり、クリスマス礼拝に行って、昼過ぎから七面鳥の丸焼きに温野菜料理、クリスマスプディング(イギリス独特のドライフルーツの入ったお菓子です)にブランデーソースをかけたデザートをどこのおうちでもよく出されます。

翌日26日は”Boxing Day”で国のお休みになり、さまざまな機関はお休みになります。

もともと使用人や郵便配達人への休日だったそうです。

イギリスのクリスマスは家族で静かに過ごす日で、日本のお正月を感じさせました。

12月は外は寒く、おうちの中は暖かく暖色のシクラメンが飾られ、だからこそ人が集まり手作りの温かいお料理で過ごす月。

これは日本もまったく同じですね。

みなさんの今年のクリスマスはどんなお花とお料理と人々に囲まれて過ごしたでしょうか?

With Garden 日野店
福渡 雅子